数字で見る栄東・超高齢社会の現実

札幌も人口減少時代へ

 札幌市の合計特殊出生率は、2021年に1.08で昭和40年の1.93をピークに下降しています。札幌市の出生数は2021年で 11,988 人(出生率6.1=人口千対)、死亡数は 21,931 人(死亡率11.1=人口千対)であり、人口減少が現実のものになっています。転入者が多い社会増でかろうじてまだ人口を保っていますが、早晩、人口減少が始まります。札幌市のまちづくり政策局企画課は、向こう40年間の次のような人口推計を公表しています。栄東地区でも否応なく、こうした人口減少の影響を受けることは自明のことと言えましょう。

 ※合計特殊出生率:ある年次の15 歳から 49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの。1人の女性が一生の間に生むとしたときの子ども数に相当

<資料>札幌市まちづくり政策局政策企画部企画課(2022.10公表)

栄東も着実に超高齢社会に

 栄東地区の高齢者人口の推移を平成22年、27年、令和2年の国勢調査データで比較すると次の表のよようになります。医療や介護の必要性が高まる75歳以上高齢者が着実に増加し、人口に占める割合が平成22年7.8%、平成27年9.7%、令和2年12.3%と急速に伸びています。

栄東地区の単身高齢者1814世帯、高齢夫婦世帯も1,604世帯

 次の図は、令和2年国勢調査から拾った栄東地区の単身高齢者の分布です(〇の数字は、各条丁目にお住いの単身高齢者)。これは2年前のデータですので、今はさらに増加していると思われます。

 東京都監察医務院で取り扱った自宅住居で亡くなった単身世帯の者の統計(令和2年)では、1年間で一人暮らし高齢者4207人が異状死(自宅)で、概ね孤独死と考えられるデータがあります。孤独死してもニュースで取り上げられることがほとんどない時代になっています。札幌市、東区、そして栄東地区でも他人事ではありません。

「地域共生社会」の実現が急務

 国は、今後の社会保障のあり方として、「全世代型社会保障」というの考え方を示しています。「少子化・人口減少」の流れる変えるとして、「未来への投資として、子育て・若者世代への支援を急速かつ強力に整備」「子育て費用を社会全体で分かち合い、こどもを生み育てたいと希望する全ての人が、安心して子育てができる環境を整備」と子育て支援に力点をおいた政策を打ち出しています。

 一方で「これからも続く「超高齢社会」に備える」として、「負担能力に応じて、全ての世代で、公平に支え合う仕組みを早急に強化」を打ち出し、医療・介護の改革を進めるとしています。高齢者にとって厳しい時代が来ると言えましょう。

 こうした社会で重要なファクターが、「地域共生社会」の実現です。国は、「一人ひとりに寄り添う支援とつながりの創出 多世代での交流の促進や、地域活動への参加」「多様な主体による地域づくりの推進」「地域共生社会の実現に向けた社会保障教育の推進 若い世代が主役となれるような社会保障教育」の3つを掲げています。しかし、これらは決して新しい考えではなく、昔から地域社会が担ってきたことです。地域コミュニティの弱体化が懸念されていますが、「高齢者が安心して暮らせるまち」には、地域コミュニティ力が不可欠になっているのです。

まちづくりセンターの役割を見直そう!

 札幌市では、町内会条例を制定し、住民組織助成金の増額や町内会の負担軽減などを打ち出していますが、財政的な視点だけではなく、「地域共生社会」の実現のために、既存のまちづくりセンターが本来の役割を果たしているのか、再考すべき時期に来ているのではないでしょうか。