担い手をどう発掘、育成。活動継続と発展に向けて

 12月18日、東区民センターで東区福祉のまち推進センター全体研修会(兼福まち活動調整委員連絡会議)が開催されました。これは、地域で孤立する高齢者が増加する一方で担い手不足という課題を抱えた地域活動をいかに持続・発展させていくかというヒントを得ようと東区社会福祉協議会が主催した研修会です。

担い手を発掘し、育てる活動へ

 研修では、まず最初に、「地域活動の継続と発展に向けて~担い手発掘と育成・活動の発信について」と題して、旭川市立大学保健福祉部コミュニティ福祉学科の大野剛志・教授の基調講演がありました。

 同教授からは、道内2つと道外2つの先進町内会のヒアリングによる実例結果を踏まえ、地域コミュニティ継続維持と活性化の秘訣の紹介がありました。

 具体的には、「住民のニーズをしっかりとらえ、結果を踏まえた活動の設計による実効性のある取り組みを行うこと」とし、「住民共通のごみ処理」に基軸にすることで加入率100%を達成した事例が紹介されました。また、新たな取り組みをする場合、優先順位を決め、住民負担軽減のために既存活動の断捨離を同時に進めること、負担軽減こそが持続可能な活動につながるとしています。

 さらには、地域の核になる人材は必ず身近に潜んでいるとし、元教員、退職者、移住者への働き替えや次世代への継承の仕組みをつくるなどのほか、デジタル化の積極的推進、継続性に重点を置いた運営などの数々のヒントが紹介されました。「まず、活動の断捨離と、活性化ではなく継続性に重点を置くべき」というお話が印象的でした。

パパさん、ママさん会の深謀遠慮・光栄無線町内会

 次に栄東地区から光栄無線町内会の「パパさん、ママさん会」の取り組みと栄西地区から栄町北第一町内会の「若い世代とのつながりづくりと担い手発掘」の事例報告がありました。

 光栄無線町内会では、若い世代の転入をきっかけに、「同じ子育て世代と交流したい」という会員の声を受け、子育て世代を集めた「パパさん、ママさん会」をつくり、数か月に1度様々なイベント実施しています。これを契機に、以前は役員や同じメンバーしか参加しなかった新年会が、子どもから高齢者と三世代に参加する会に発展したとの報告がありました。

 若い世代に町内会活動の意義を浸透し、将来の担い手になってもらおうという光栄無線町内会の深謀遠慮が垣間見えます。会が軌道にのるまでは、役員の苦労は相当あったかと思いますが、きっと近い将来その苦労が実を結ぶことでしょう。

根気強さが実を結ぶ役員の若返り・栄町北第一町内会

 栄町北第一町内会は、旧来の新年会やバス旅行ではなく、若い世代にも気軽に参加できるジンギスカンパーティやクリスマス会を開催し、そういった場を活用して町内会活動の意義を浸透させ、若い世代に、活動の参加を繰り返し呼びかけ、役員の若返りに成功しています。

 既存事業の断捨離と子ども連れ、若い世代が家族で参加できる交流事業創設と、会長の根気強いあきらめない姿勢が成功の秘訣と言えそうです。

事例発表の上田徹・光栄無線町内会長
研修会のレジメと資料